世界プロフェッショナル・スタンダードダンス選手権大会
社交ダンスの世界大会の歴代のチャンピオン(優勝ペア)の一覧です。Youtube(ユーチューブ)の動画付きです。
大会名は、「世界プロフェッショナル・スタンダードダンス選手権大会(World Championship Professional Ballroom)」。
通称は「WDC世界選手権」です。
この大会は、社交ダンスやボールルームダンスにおける最高峰です。
一流のプロが参加します。
主催者は、世界ダンス議会(World Dance Council、略称:WDC)。毎年10月に開催されています。
過去の結果をリストにまとめました。
(田副暢宣事務所)
参考:
・https://www.wdcdance.com/former-wdc-world-champions/
・hitomi ai
■歴代の優勝ペアと動画(Youtube)
2020年代
年 | 優勝者(ペア) | 国 |
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2023 | エルダー・ジャファロフ&アンナ・サジナ
(Eldar Dzhafarov & Anna Sazhina) 大会結果→ ▼大会の動画(2023年10月14日、ドイツ) |
アゼルバイジャン |
2022 | ヴァレリオ・コラントーニ&アンナ・デミドバ
(Valerio Colantoni & Anna Demidova) ▼大会の動画(2022年11月13日、オランダ) |
アメリカ |
2021 | ドーメン・クラペッツ&ナターシャ・カラバイ
(Domen Krapez & Natascha Karabey) ▼大会の動画(2021年11月21日、英国) |
ドイツ |
2020 | 新型コロナウイルス感染拡大のため中止 |
2010年代
年 | 優勝者(ペア) | 国 | 動画 |
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2019 | アンドレア・ギジャレリ&サラ・アンドラッチオ・ギジャレリ(夫婦)
(Andrea Ghigiarelli & Sara Andracchio-Ghigiarelli) ![]() |
イギリス |
別の大会→
別の大会→ インタビュー→ |
2018 | アルナス・ビゾカス&カチューシャ・デミドバ (Arunas Bizokas&Katusha Demidova) ![]() |
アメリカ | 決勝 ソロ |
2017 | イギリス大会 オナーダンス | ||
2016 | 別のコンテストの動画(ドニー・バーンズ・カップ 決勝) | ||
2015 | イギリス大会 クイックステップ | ||
2014 | 韓国大会 ワルツ | ||
2013 | 決勝 タンゴ | ||
2012 | 別のコンテストの動画(WSSDF ワールド・スーパー・スターズ・ダンス・フェスティバル クイックステップ) | ||
2011 | イギリス大会 スローフォックストロット | ||
2010 | 別のコンテストの動画(WSSDF ワルツ) |
2000年代
年 | 優勝者(ペア) | 国 | 動画 |
---|---|---|---|
2009 | アルナス・ビゾカス&カチューシャ・デミドバ (Arunas Bizokas&Katusha Demidova) |
アメリカ | 別のコンテストの動画(WDF ワールド・ダンス・フェスティバル ワルツ) |
2008 | ミルコ・ゴッゾーリ&アレッシア・ベティ (Mirko Gozzoli&Alessia Betti) |
イタリア | イギリス大会 ワルツ |
2007 | 別のコンテストの動画(WSSDF タンゴ) | ||
2006 | イギリス大会決勝 ワルツ | ||
2005 | イギリス大会 オナーダンス クイックステップ | ||
2004 | クリストファー・ホーキンス&ヘーゼル・ニューベリー (Christopher Hawkins&Hazel Newberry) |
イギリス | 別のコンテストの動画(WSSDF2001 クイックステップ) |
2003 | |||
2002 | |||
2001 | ルカ&ロレイン・バリッキ (Luca&Loraine Baricchi) |
イギリス | 別のコンテストの動画(WSSDF ワルツ) |
2000 | アグスト・スキアーボ&カテリーナ・アルゼントン (Augusto Schiavo&Caterina Arzenton) |
イタリア | 別のコンテストの動画(アメリカ大会) |
社交ダンスと風営法
(1997年7月3日、毎日新聞)
適用除外目指した風俗営業法改正案、幻に
将来は五輪参加--改正派
悪質業者が心配--警察庁
Shall we ダンス?
映画「Shall we ダンス?」の大ヒットなどで、人気上昇中の社交ダンス。だが、法律上は「風俗営業」として扱われ、警察の取り締まりの対象になっている。「社交ダンスは風俗ではない」。超党派の国会議員が1997年の春、ダンス教室を風俗営業法の対象から外そうと議員立法で法改正を目指したが、1997年6月閉会した通常国会には、法案は提出されなかった。背景を探ってみると……。
風営法改正案
超党派議員
風営法改正案を準備したのは、1997年3月に超党派の議員により発足した「ダンススポーツ推進議員連盟」。自民、新進、民主、太陽、民改連の各党から70人の議員が参加している。会長の島村宜伸衆院議員(自民)は自ら社交ダンスを楽しみ、「腕前も超一級」(秘書)とか。
ダンス教室
ダンスホール
なぜ法改正が必要と考えたのか。風営法では、客にダンスをさせる商売は、料亭やバー、パチンコ店などと同様、規制の対象になる。法律には、飲食や接待を行わずにダンスだけを行うダンスホールやダンス教室(教授所)も含まれる。「悪質な業者が参入し、いかがわしい営業が行われる懸念があるため」(警察庁)という。
公安委員会の許可
学校や住宅地の近くはNG
ダンス教室を開くには地元の公安委員会の許可がいる。ダンス教室の先生は公安委員会が認める資格が必要だ。風俗営業だから学校や住宅地のそばには教室を開けない。ダンス教室の多くが駅前の薄暗い雑居ビルにあるのは、そのためだ。
将来は五輪の正式種目?
だが、「社交ダンス愛好者が1500万人を超え、将来は五輪の正式種目になる可能性もある。もはやダンスは風俗ではない」(議連メンバー)。議連のセンセイ方は議員立法を準備しただけでなく、自ら競技ダンス選手権大会を見学したりもした。
官僚と“綱引き”
経過はやぶの中
議連の風営法改正案がほぼまとまった1997年5月ごろ、警察庁を担当する自民党の地方行政部会メンバーの事務所に警察庁の担当者が足しげく通い始めた。風営法改正に関する「説明」だった。
警察庁
議員立法
警察庁は「ダンス業界は分裂しており、法改正に反対する業者もいる。(ダンス教室を風営法の規制から)除外すれば、業界が有効な自主規制を行うことはできない、と申し上げた」。中には「風営法の解釈を変えたい。議員立法は思いとどまってほしい、と言われた」と受け取った自民党議員もいる。
やがて議連は、今国会には法案を提出しない方針を決めた。なぜか。
田中甲衆院議員(民主党)
「議連メンバーの中に、『警察庁が政府提案で自ら改正案を出したい、と言っている。政府提案で全体の理解を得た方がいい』という意見があった」と、議連事務局長の田中甲衆院議員(民主)。「民主党の議連メンバーからは『仮に政府が法案を出しても、それを理由に国会議員が法案を出すのをやめるのはおかしい』と言われた。正直つらかった」(田中氏)
幻の法案
既得権益
議連が法案提出を見送った背景に、警察庁の働きかけがあったのかどうか、という点はナゾのまま。政府提案で風営法改正案が出るかどうかも現時点では未定。田中氏は「ダンスをきっかけに、風営法で生じるさまざまな既得権益の世界に切り込みたい。もし政府が法案を出したとして、それが議連の法案より後退した内容なら、その時は対案としてこれを出したい」と“幻の法案”に目を落とした。
NHK「レッツダンス」
「ダンスを習わせたい」
NHK「レッツダンス」の講師として知られる篠田学さん(62)は、法改正賛成派。ある日、幼い女の子を連れた母親が「ダンスを習わせたい」と教室を訪れた。だが母親は、教室に掲げてある風俗営業の許可証を見て「ダンスって風俗営業なんですか」。母娘は二度と姿を見せなかった。「これでは愛好者のすそ野が広がらない。文化、スポーツだと認めてほしい」と訴える。
神奈川県横須賀市で教室を開く宇佐美佳彦さん(69)は「法改正は時期尚早」という立場。「風営法で言う風俗営業を、カタカナの『フーゾク』と同じに考えてはいけない。私たちは法で身分を保障してもらい、胸を張ってダンスを教えているが、今、法律の規制がなくなれば悪質な業者が入り、逆にダンスのイメージを悪くする」と懸念する。
立法府
「立法府」という名前が示す通り、国会議員の最も基本的な仕事は「法律を作ること」だ。「議員立法の活性化」の必要性が叫ばれ、今年の通常国会では、1996年の3倍近い45本の議員立法法案が新たに提出され、議員の意識も変わり始めたようだ。
官僚
従来、実態として立法作業をほぼ一手に引き受けてきた官僚たちは、「特定の業界や団体の利害を代弁しがち」「支持者の意向で安易に作る危うさがある」と、異口同音に議員立法の危うさを指摘する。
一方、国会議員側は「官僚は自分の役所が所管する法案を議員立法で修正されると『名誉を傷つけられる』との思いがあるのでは」(野党若手議員)と分析している。
社交ダンスにチャレンジ
(1996年6月9、朝日新聞 埼玉版)
最近、社交ダンスが人気になっている。映画「Shall we ダンス?」のお陰なのは言うまでもない。教室の門をたたいた。
ダンス教師協会
1日入門したのは、JR上尾駅に近い上尾ダンス教室。主宰者、鈴木さん(69)が迎えてくれた。「女性じゃない」。一瞬戸惑うが、鈴木さんは埼玉県ダンス教師協会会長も務める重鎮。厳しい指導に定評がある。気を取り直して、基礎知識から教えてもらった。
モダンとラテン
社交ダンスはイギリスで生まれた。舞踏場で踊ることからボール・ルーム・ダンスとも言われ、「モダン」と「ラテン」に大きく分けられる。
ワルツ、タンゴ
「モダン」は、舞踏会で踊るゆるやかなダンスで、ワルツ、タンゴ、スローフォクストロット、クイックステップ、ウインナワルツの5種目。男女が離れずに組んで踊り、時計の針と反対方向に回る。
ルンバ、サンバ
「ラテン」は南米生まれの明るい情熱的な踊りで、ルンバ、チャチャチャ、サンバ、パソドブレ、ジャイブの5種目。男女が離れて自由に踊ることができ、大きなアクションで表現が多彩なのが特徴だ。
複雑なステップ
たかをくくっていたが、それぞれにいくつもの複雑なステップがあると聞き、早くも後悔し始める。
しゅう恥心捨てて
鈴木さんにうながされて、板張りのフロアに出た。いた! 「あの笑顔」で踊る生徒たちが。
ディスコ
役所広司
なにしろ、ディスコに行っても、女性が踊っているのをニヤニヤと見上げてばかりだった。盆踊りの経験も乏しい。鈴木さんに数回せかされて、「えい、どうにでもなれ」と、半ば開き直って腰を上げた。映画の役所広司だって、最初はしり込みしていたんだ。しゅう恥心を捨てることが第1歩だ。
ブルース
クオーターターンズ
「ブルース」の初歩のステップ「クオーターターンズ」を教わる。「左足から前に出して、スロー、スロー、クイック、クイック……」。教室の壁に張られた鏡に映る自分の姿は、ロボットのようにぎくしゃく動いている。情けない。
姿勢
背筋ピンと
ステップを覚えたら、次は姿勢を直された。これも基本。十字の棒を背中にあてがわれると、背筋がピンと伸びる。そのままの姿勢で鈴木さんとフロアを回った。「センスがいいね」とほめられると、面白くなってきた。我ながら現金なものだ。
埼玉県
約90のダンス教室
鈴木さんの話では、埼玉県下には今、約90のダンス教室がある。ここ10年で2倍になった。特に、最近、問い合わせが急増している。しかし、平均年齢は高いという。
昼間は自営業者、主婦
夜間はサラリーマン
上尾ダンス教室に通う人の平均年齢も4、50歳ぐらい。昼間は自営業者と主婦、夜間は、「Shall we…」の主人公・杉山正平と同じ勤め帰りのサラリーマンがほとんど。1曲踊ると、息を切らしている人が目立つ。
公民館
でも、最初から教室に通うのは恥ずかしく、手始めに公民館などで習う。そして、面白くなって教室に通うケースが多いという。
アマチュアカップル
コンテスト
その中の1組、竹原和雄さん(65)と坪井春美さん(43)のアマチュアカップルは競技会(コンテンスト)に出場するほどになった。プロから見れば、まだまだだそうだが、「家事をしている時も、知らず知らずのうちにステップを踏んでいる。レッスンは厳しいほどよく、先生につねられるとうれしいの」と坪井さん。
ダンスの世界は、だれもがスターになれる。
パートナー
持ち前のずうずうしさが頭をもたげた。「女性と踊りたい」と申し込んだ。鈴木さんの娘で、ダンス教師の田原さん(39)をパートナーに、ブルースを踊り始めたつもりだった。
女性をリード
でも、「もっと体を密着させて」と至近距離からささやかれると、体はコチコチ。音楽はまったく耳に入らない。やはり、しゅう恥心は捨てられなかった。女性をリードしなければならないのに、逆にリードしてもらいながら、ようやく最後にポーズを決めた。冷や汗でびっしょりになっていた。
日本アマチュアダンス協会
競技会に向けた練習
P.S. 社交ダンスは風営法の規制対象になっている。しかし、日本アマチュアダンス協会の山口繁雄会長によると、世界のプロ、アマの団体がまとまりつつあり、オリンピックの競技種目になる可能性があるという。私が見た多くの生徒は、競技会出場を目指し厳しい練習をしていた。社交ダンスはハードなスポーツである。かつてのサッカー青年はそう確信した。
風営法改正 ディスコ・クラブなど営業延長へ
一定規模の繁華街で午前1時まで
(1998年8月11日、産経新聞)
ゲームセンター
新宿の歌舞伎町
1998年4月の改正風営法成立を受け政府は1998年8月11日、風営法施行令を一部改正し、現在、午前0時までに制限しているゲームセンターやディスコ、クラブなどの営業時間を、一定規模の繁華街では午前1時まで延長を認めることを決めた。東京都内では新宿の歌舞伎町などが対象となるとみられ、終電に間に合わない若者も増えることになりそうだ。
住宅街
商業地域
延長が認められるのは、多数の店舗が集まり、風俗営業店や深夜営業の飲食店などが1平方キロ当たり約300カ所以上ある地域。しかし住宅街や、商業地域でも住宅が多く深夜の風俗環境に配慮が必要な場所などに隣接する地域は除かれる。
料亭、ダンスホール
パチンコ店、マージャン店
風俗営業にはクラブなどのほか、料亭、キャバレー、ダンスホール、パチンコ店、マージャン店などが含まれる。具体的な場所は、各都道府県が地域の事情に応じて条例で決める予定。
インターネット
規制緩和措置
今回の風営法改正では、インターネットを利用したポルノ映像の有料提供を届け出制にした上、18歳未満の少年少女への提供を禁じるなど、ネット上のポルノに初めて規制の網をかけた。一方、特定地域の風俗営業の時間延長を認めたほか、一定の資格を持つ教師が社交ダンスなどを教えるダンススクールを風営法の規制対象外とするなどの規制緩和措置を取っている。
風営法の施行
風営法の施行は社交ダンス関係の規定のみ1998年11月1日から、それ以外は1999年4月1日からとなる。
社交ダンスいまブーム
多様化する楽しみ方
(1988年10月1、読売新聞)
ダンスには楽しむだけでなく、厳しい一面もある。
東京都墨田区
東京都民スポーツダンス大会
「イチバン!」「ジュウイチバン!」。1988年9月15日、東京都墨田区のすみだ産業会館で開かれた東京都民スポーツダンス大会の会場。約500人がフロアをぐるりと取り囲み、ゼッケンをつけて踊る選手に熱のこもった声援をかける。
アマチュアダンス協会
東京都アマチュアダンス協会がスポーツとしての社交ダンスを広めようと、年に1回主催して1988年で16回目。14チームが団体戦を繰り広げる。
東京都江東区
モダンとラテン
290組が7部門でそれぞれモダンとラテンに分かれ、1位を目指す個人戦が始まったのは朝9時。そして夕方5時をとうに過ぎたが、疲労感どころか、会場はいよいよ盛り上がる。
東京都江東区で建設業を営む阿部さん(52)が、パートナーの妻(51)に息を弾ませて話しかけた。「残った」「ホント、うれしい!」
シニア戦ラテン部門
団体戦と個人戦
2人は、年齢を合わせて100歳以上が条件のシニア戦ラテン部門にエントリー。団体戦の予選ばかりか、目標にしていた個人戦決勝に勝ち進んだ。
競技会用の衣装
銀色のスパンコール
おそろいのサーモンピンクと黒の衣装。きよ子さんのは背中が大きく開き、腰の上まで大きなスリットが入っている。小躍りすると、銀色のスパンコールがはね、すそがヒラヒラ踊る。3年前の1985年、外国の有名選手着用のものが売りに出た際、「縁起が良いかしら」と競技会用に夫婦でモダン、ラテン用1枚ずつ計4枚を約100万円で買い求めたという。
ダンス歴
サークル
2人のダンス歴は6年ほど。それまで「無経験」の阿部さんが始めたきっかけは、四十肩だった。腕が痛くて後ろに上がらない。マッサージ器を買ったが効き目がない。そんな折、人の勧めでサークルに顔を出したきよ子さんが、やがて斉さんを連れ出した。今、週4回は練習する。
シェイプアップ効果
体重減に成功
肩は1、2か月後には元通り動くようになった。また体重はこれまでで8キロ減に成功、ウエストも92センチから82センチにまで引き締まった。奥さんも5キロ減で、シェイプアップ効果はバッチリだ。
社会人と大学生
社会人と大学生の3人の息子たちも「ぬかみそ臭くならないから」と、ダンスには笑顔で送り出している。
音楽
ゼッケンをつけたら踊るだけ
参加者の事情は、ペアの数だけいろいろだ。「こんな大会初めてであがっちゃってね、上着は家に忘れてくるわ、音楽は耳に入らないわで、イヤ、ひどいもの」と頭をかく男性(63)。パートナーの妻(60)がわきで笑っている。「生活から、仕事とダンスをとったら何もなくなっちゃう」と30万円を超すピンク色の衣装をまとう独身女性(55)。だが、ゼッケンをつけ音楽が流れたら、あとは踊るだけというのが共通の思い。
阿部夫妻は個人で6位に入り、団体戦でも4位になった。「大満足、また頑張るつもり」ときよ子さん。
ダンスの楽しみ方
より技をみがいて、次はもっと自分の年齢、レベルに合わせて踊る。ダンスの楽しみ方はますます多様化している。
スクエアダンス
江東区の城東のクラブ
(1994年3月1日、毎日新聞、東京版)
西部劇でおなじみ
下町の愛好会
スクエアダンスを踊りませんか。米国の西部開拓時代からカントリーウエスタンの音楽に合わせて踊り続けられてきたレクリエーションのスクエアダンス。都内にも16の愛好会があるが、社交ダンスなどに比べると知名度はいまひとつ。下町地区唯一の愛好会では、初心者向けの講習会を企画し参加を呼びかけている。
スクエアダンス
コーラ
スクエアダンスは、ペアになった4組の男女がコーラと呼ばれる指示者の声でさまざまに踊るパズル的なダンス。日本で踊られるようになったのは終戦直後。敗戦の日本を占領した連合国軍の兵士らが教え、小中学校で踊られたという。ところが、ダンスの中で使われる言葉が英語だったため、普及しなかった。
日本スクエアダンス協会
全国大会
それでも現在、日本スクエアダンス協会が設立され、全国で約150ほどの愛好会が活動しており、年に1度全国大会も開かれている。
城東スクエアダンスクラブ
初心者向け講習
各愛好会とも知名度不足のため、会員集めには苦労がつきもの。江東区を中心に活動し、都内の下町地区で唯一の愛好会「城東スクエアダンスクラブ」では、1994年4月に初心者のための講習会を開く。愛好会は1967年に創立され、小学校1年生から実年層まで現在22人のメンバーがいる。毎年4月に初心者講習を実施してきたが、最近では応募が2、3人。時には社交ダンスと間違えられることもあるという。
ウエスタン調
気分的にも若返る
城東スクエアダンスクラブの野村事務局長は「社交ダンスのように男女が向き合う形ではないので、気軽に楽しめると思う。ウエスタン調の鮮やかな衣装を着て踊るので気分的にも若返る人が多い」と参加を呼びかけている。